第1松風園 PDF 印刷 Eメール

総 括

評価機関名特定非営利活動法人 介護の会まつなみ
評価実施年月平成20年12月 ~平成21年3月
公表年月平成21年3月
対象サービス指定知的障害児通園施設
対象事業所社会福祉法人 大和しらかし会 1松風園
事業所(所在地〒242-0005 大和市西鶴間2-24-1

総合評価(優れている点、独自に取り組んでいる点、改善すべき事項)

《優れている点》

  

◆ エンパワメントの視点による支援 ◆

 

●聴覚より視覚が優位な利用児に対し、具体物や絵・写真、文字等のコミュニケーションカードの使用のほか、オリジナルな手順書(歯磨き、手洗い、衣服たたみの方法など)が使用されています。これらは、利用児に理解できるように、手順を漫画のコマのように順にして作成されています。

  

◆ 地域の保育園・小学校等との連携による福祉ニーズの把握 ◆

 

 ●地域の保育園、小学校等の職員で構成されるコーディネーター連絡会等へ参加し、そこに通園通学するこどもの福祉ニーズを把握し、余暇支援・療育型の支援を行う日中一時支援事業につなげています。

  

◆ 利用児家族に対するサポート体制 ◆

 

 ●在園、卒園に関わらず、利用児に関する相談全般を受け付ける事業を行っています。また、利用児家族に対して、子どもの障害や特性を理解するための勉強会、看護師による健康管理の勉強会などが開催されています。

  

◆ 個別支援計画の定期的な見直し ◆

 

 ●個別支援計画は5月、9月、2月に個人面談を実施し、定期的な立案・評価を保護者と共に行っています。健康状態等の変動には即対応して見直し、改善が行われています。

  

《独自に取り組んでいる点》

  

◆ 社会生活で自立する為の支援 ◆

 

 ●在園中は年長児を中心に、買い物練習(年長児対象 年2回)保育園児と交流(希望児対象 月1回)、外食練習(年2回)、電車練習(年1回)などの練習の場を設けています。実施にあたっては「ねらい」「観察のポイント」について家族と面談を行っています。その中で家族の困り感を聞き、安心・安全に外出するためには、どのような支援が必要かを家族と一緒に確認するなどの配慮がなされています。

  

《改善すべき事項》

  

◆ さらなる事故原因の分析及び防止策の検討 ◆

 

●事故等の再発を防止するための取り組みが積極的に行われ、再発を許さない対応がなされていることが、「事故報告書」に見ることができる。しかし、これを有効な再発防止にするためには、真の原因追求による確実な予防対策を実施することが期待されます。

  

◆ 施設に合ったサービスマネジメントシステムマニュアルの充実 ◆

 

●サービス管理マニュアルは揃えてあるが、検討の上、園独自の使い易いマニュアルを整備することが期待されます。

  

◆ 自己評価方法の再検討 ◆

 

 ●すでに自己評価は実施されサービスの質の向上に役立てられているが、さらなるサービスの質の向上のためにも、職員ひとり一人が提供しているサービスに対し、自ら見つめ直す材料となるような、自己評価方法の見直しがされることを期待します。

  

評価領域ごとの特記事項

1.人権の尊重

○職員への人材教育は、「管理運営規定」及び「人権マニュアル」に従って実施されています。利用者に対する適切な呼称や言葉遣い、体罰等の暴力的な行為の禁止、身体拘束等の不法行為の防止が規定され、実施されています。また、「職員勉強会実施予定表」に従い勉強会が実施され、これらの徹底を各職員に周知しています。また、やむを得ない場合(例えば、送迎バス内の立ち上がり防止)においては、保護者の了解を得て、胸ベルトの使用等が行われています。

 

○利用者のプライバシー保護に関しては、「就業規則」「人権マニュアル」及び個人情報の保護に関する規程に明記されていますが、居室や介護場面(排泄)におけるプライバシーが守られていることを確認されています。個人情報の漏洩に関しては、「園だより」の工夫等の配慮が行われ、問題となった事例の報告がなかったことが確認されています。また、実習生等の外来者の予定は、家族会や「園だより」で紹介されています。

 

○上記マニュアル等に明記された内容を基に、園内研修等において、人権の尊重に関する具体的内容(不具合事例も含む)を話し合い、職員間での周知を行われています。人権に関する研修は、法人としての全体研修及び園内外の研修が実施され、その内容を「研修報告書」として残し、各職員に回覧され周知されていることが確認されています。

 

   
2.意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

○「管理運営規定」に、健康診断を定期的に年2回実施することが明記され、保護者立会いのもとで実施されています。要検査が必要な場合は、看護師より立会いの保護者に説明が行われています。家庭におけるADLの調査等が、入園前、入園後の聞き取り調査(アセスメントシートの作成)時に行われ、これに基づいて個別指導計画が策定されている。アセスメントシートの作成にあたっては、社会性や遊び、コミュニケーション(表現、理解)についての情報もインプットされています。これら以外の日ごろの対応は、通園時のコミュニケーションや連絡帳により明確にし、健康状態の変動等を含め、必要な情報を取り入れ、支援計画の見直しが行われています。

 

○個別支援計画の策定にあたっては、定期的に実施されています。「クラス懇談会」「個人面談」等を通して、利用者のニーズを汲み取る機会を設けている。策定にあたっては、利用者の必要とする情報(例えば、支援用具のカタログ等)が、すみやかに提供されています。これら利用者のニーズが反映された個別支援計画は、保護者の了解・同意のもとに作成され、日頃のサービス提供に活用されています。また、個別支援計画に従った日々の取り組みの評価は、利用児の「児童記録」に残され、支援内容のチェックが行われています。

 

○策定された個別支援計画には、地域の福祉サービスや社会資源等の情報、就学にあたっての周辺地域の学校や養護学校情報(見学会等の実施)などにより、本人または家族への動機付けが行われるとともに、本人の思いを十分に反映したものとなっています。また、支援にあたっては、必要に応じて、大和市障害福祉課、相模原児童相談所及び利用者の主治医等の医療機関との連携が密に行われています。

 

   
3.サービスマネジメントシステムの確立

○苦情解決については「苦情解決に関する規定」に基づき適切に対応しています。園のしおりには意見・苦情等の解決体制につて記載され、玄関には意見箱が設置されています。苦情内容は朝・夕の申し送りや職員会議で話し合われ、理事会でも報告されており、上記規程により第三者委員も設置されています。また、リスクマネジメントは各関連マニュアルに基づき行われており、事故報告書またはヒヤリ・ハットレポートが作成され、申し送り時に報告しています。把握されたリスクについては、個別支援計画にリスク回避として反映されています。

 

 

○各教室にトイレが隣接され、玄関や必要個所はスロープや手すりを設置し、自力で移動可能なように配慮されています。また、自立支援のため様々な福祉機器が整備されており、理学療法士が評価のもと利用児の発達状況に適した福祉機器を使用し、使用前の安全点検も実施されています。

     
4.地域との交流・連携

○地域に対し施設開放(園庭、理学療法室など)や機器の貸し出し、行事(お楽しみ会、クリスマス会)への協力、種々ボランティア、ボランティアサークルの受け入れ及び近隣の諸施設と交流など、定期的に情報交換を行っています。これらの活動により、地域との交流を深め施設の活動に対する理解促進につなげています。

 

○市内はもとより、県内の多くの関係機関・団体と定期的に連絡会を行いネットワーク化に取り組まれています。また、地域の関係団体とのネットワーク化により、子ども達の福祉ニーズを把握し、その把握したニーズにより、日中一時支援利用家族に対して勉強会などを定期的に開催しています。

 

   
5.運営上の透明性の確保と継続性 

○園長、事務長、副園長が協議し、評価した内容を職員に提出することにより、職員相互が自己評価を実施する仕組みを構築し、実施しているのを「松風園自己評価」で確認されています。評価結果は、第三者として大和市の担当者がメンバーとして参加する理事会に報告されるとともに、家族会においても説明され、園内にも掲示されています。

 

○管理者の役割・責任は「管理運営規定」に明記されています。また管理者は、全国施設長会、神奈川県知的障害者施設長会議等に参加し、必要な情報収集を行っています。収集した情報は、経営と業務の効率化と改善に向けて、副園長会において話し合われ、必要な事項は職員会議に提供され、職員の意見・提案等を受けています。また、各職員の意見・提案等は、年1回定期的に実施されている職員面談においても、把握する仕組みになっています。

 

 

○法人全体として、年間の事業遂行のための人員配置、人材計画が策定され、実施されています。それに従って、各勉強会の実施や外部研修への参加が、積極的に行われています。また、職員の健康管理の徹底や、必要に応じての社会保険労務士との面談等が実施され、働きやすい環境整備に配慮しています。

 

     
6.職員の資質向上の促進

○年度当初の法人全体職員会議において、法人としての理念・方針についての説明が行われ、全職員への周知が図られています。職員に対する教育・研修は、法人職員の一員として計画され、実施されています。研修担当者を配置し「職員勉強会実施予定表」に、法人研修、園内研修が計画され、実施されています。また、必要に応じて(例えば、ケースワーク技法や基本的な面接技術等)、外部研修が実施され、参加者の「研修報告書」により、職員会議において話し合いが行われている。実習生に関しては、指導担当職員を配置し、「実習生受け入れ要領」に従って、オリエンテーションの実施、実習予定表の作成、実習記録の作成等が行われています。

 

 

○職員の有給休暇の消化率や時間外労働のデータは、必要に応じて要因分析等が実施されています。職員の意見・意向を把握するため、定期的に個別面談を実施するとともに、必要に応じて、園長、事務長、副園長との個別面談の仕組みも用意され、気軽に相談できる雰囲気作りが行われています。また、職員の処遇の充実のため、職員親睦会である「松和会」が活動し、園としての補助が行われています。

     
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